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2011年08月18日

嚥下訓練・戸原先生との出会い

試行錯誤の介護が始まって、
正しい口腔清拭の指導を受けることを、看護師さんと相談して「出張歯科」を探してもらいました。
訪問ステーションから、3件の歯科の紹介があり、
パンフレットを見ていると「嚥下訓練・指導」とありました
嚥下訓練??

嚥下障害がある主人に良いかもしれないと思いそこに決めました。
週1度の歯科診療で部分入れ歯を新しくしてもらいました。
嚥下訓練については月に1度東京から先生がいらっしゃるとのことでした。
ただ、診療の結果で訓練出来るか、出来ないかが決まると言うお話でしたので、
その日をドキドキして待っていました。


ミント
嚥下訓練・戸原先生との出会い




-2005年 8月7日の日記より-

 東京から戸原先生がみえて診療が始まりました。

 ファイバースコープを鼻から入れて、テレビに映すと食道と気管の仕組みを見る事が出来ます。

 主人は、たえず咳き込んでいました。
 原因は分からず、本人の負担はそばに居ても辛いものでした。
 ファイバースコープの診断で、唾液が気管に流れ込みむせていることが分かりました。

 この頃は、痰も多く24時間サクションで唾液や痰を吸い取っていました。

 「どうか訓練が出来ます様…あ~神様、おねがい~」

 「嚥下訓練をやってみましょう。」
 
 「ホッ」としました。

 「唾液を飲み込める様になれば、肺炎の危険性は減少し、予防にもなります」と。
 
 そして、訓練のメニューが出来ました。

主人には、辛い訓練でしたが…。
「おとうさん、上手~上手」などと褒めたりしてface11
1ヶ月、2ヶ月が立ち少しづつ改善されて来ました。
診療の後は、毎回先生から詳しい診断の結果の手紙が届いたので、
落ち込み気味になってもやる気を引き出してくれていました。

半年も経つと、ゼリーなら1個は食べられるようになりました。
好物の〝うに〟は頑張っているご褒美と娘がよく買って来てくれてくれていましたね~

息子の羽田からのお土産「バナナチョコ」も喜んでいたのを思い出します。

ゼリーも沢山作りました。
お粥ゼリーや野菜のスープゼリー、味噌汁ゼリー。水羊羹もお気に入り。
バナナなら1本は食べられるようになりました。
伊那食品のお気に入りのカップゼリーはブドウ、オレンジ、ピーチ、ストロベリー、マンゴーetc…。

お正月のおせちは黒豆の汁でゼリーを作り、お嫁さんお手製の栗きんとんもゼリーにしました。
茶碗蒸しも用意して、主人もうれしそうに食べてくれました。
口から食べることで唾液が出て口の中はきれいになりました。

この頃は、突然「コーヒ飲もう」と言って「ドキッ」とした事もありましたface05
そんな時はいそいそとコーヒーをおとしてゼリー作りに励んだものでした。

こんな思い出が作れたのも戸原玄先生(日本大学歯学部准教授)のおかげです。
ありがとうございました。



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Posted by サンダーソニアM at 20:47│Comments(8)在宅介護奮闘中
この記事へのコメント
悲しい出来事に 言葉が見つからない私です ご冥福お祈りします

口腔ケアー 大事ですよねー 嚥下に障害が有ると
がんちゃんも この検査受け(駄目)でした(悲しいかな)

介護 いかに良い人を回りに集めるかですよね 
サンダーソニア様 もっともっと経験を発信してください
楽しみにしております
Posted by 手抜き介護者 at 2011年08月18日 23:01
手抜きさん~おはようございます

先日は、ありがとうございました。
肺炎には勝てなかったです。

皆さんに支えて頂いたので、出来たと感謝です。
この経験をなにかに活かせたらとも思っています。
なにかお手伝い出来るようなことがありましたら、
声えお掛けて下さい。
Posted by サンダーソニアM at 2011年08月19日 07:34
さまざまのご主人さまへの対応を模索され、良き介護への道を模索されたこと、今更ながら頭の下がる思いで拝見いたしました。

いろいろと手当をなさっておられたこと、お伺いしていた範囲でしかわかりませんが、沢山ありましたね。
ご主人さまの喜びのお気持ちを大事に、ご家族皆さまのご苦労があらためて偲ばれます。

良き人たちとのご縁、とても大事なことと教えられます。
ご縁を探す努力も、懸命にしなければご縁は結ばれないものと教えられました。
貴いご経験を活かす道、これからもご活躍をとお祈りいたします。
Posted by たいいち at 2011年08月19日 10:36
たいいちさん~こんにちは

其方も、暑そうですね~暑さはもう少しだそうですね、頑張って下さい。

私の方は、身体の負担が急に無くなり又時間との戦いから開放されて、
何も無い日は仕事を作らないと落ち着かないですね。
焦らずゆっくりなれて行きます。

我が家は幸せ物です。
10年間本当に皆さんに支えて頂きました。
そして沢山、学ばせて頂き、私の引き出しがいっぱいになりました。
これからは、少しでもお返ししたいと思っています。

暑さにはくれぐれもお気つけて下さい。
Posted by サンダーソニアM at 2011年08月19日 14:57
嚥下障害や口膣清拭という言葉をよく聞きますが・・・・・・・・・。
実際には、どのように訓練するのかは知りませんでした。
高齢者は口の中を綺麗に保つことにより、肺炎をかなり
防ぐことが出来るとききます。最近は歯科などでは、指導に
力を入れているところが多くなりました。
嚥下障害の緩和治療は、書かれている内容を見ると
患者さんはかなり苦しいように感じます。
内容をみていて、ほんとに良く頑張られたと思います。
またご家族で、食べ物を工夫されゼリー状にしたなどと
涙ぐましい努力でしたね。ご主人様も幸せな時が、もてて
良かったと思います。人は多くの方に支えられているもの
です。私もあらためて、自身の回りの方々に感謝しなくては
いけないと考えさせられます。
Posted by なっちゃん at 2011年08月19日 16:46
なっちゃん~夏の格好では寒いくらいです。

改めて記録日記を読み返し、若かったから出来たのだと思いましたね。
嚥下訓練は呼吸筋の訓練。
1)首を左右に向けて堅くなった筋肉をマッサージする。
2)麻痺無しの手を上げる。
3)肩を押さえて、腰骨を上げる。左右同じ。
4)寝たままで首を起こす。
から始まり。
舌をガーゼかテシュで持ち引く(左、右、前)
割り箸の先に綿花を巻きつけ水をふくませ凍らせ物で喉を冷やして
唾液を飲み込ませる。
ここから始まり、地味な努力でしたね~

「今日は、なに食べるのかな~」
「マンゴウゼリー」などと、オダーも入りました。

楽しんでくれていましたし、
主人が少しでも口から食べることが出来た時は嬉しかったですね~
生活も楽しい事を見つけて落ち込まない様に努力していましたね。
これからも何か始めるんでしょうね、私(*^_^*)

少しは涼しくなって来ましたか。
Posted by サンダーソニアM at 2011年08月19日 18:23
はじめまして。
私は、歯科医師で摂食・嚥下機能を専門に診療させていただいています。訪問診療では患者さんやご家族の方に私もたくさんのことを教わりながらの毎日です。
サンダーソニア様のブログを読んで、私も生涯の仕事を責任をもって精一杯頑張っていこうと思いました。

サンダーソニア様のお花や緑のお写真が大好きです。
私も訪問診療をしながら、たくさんのお花を見つけて移動を楽しんでいます。訪問先のおばーちゃんにお花の名前を教えていただくこともよくあります。

貴重なお話を綴ってくださり、すてきな写真をたくさん載せてくださりありがとうございます。
(私は北海道へ行ったことがないので、きれいなお花や景色がたくさん見ることができてとてもうれしいです。)

私も自分にできる全てのことを頑張っていきます。
Posted by satoko at 2011年08月28日 01:48
satocko先生~はじめして

試行錯誤の在宅介護でした。
多くの方々に支えて頂き自宅療養が実現できました。
中でも、嚥下訓練がいかに大事と実感しております。
戸原先生の指導で自分の唾液を飲み込むことが出来るようになって、
長年肺炎予防が出来た訳です。

我が家の在宅介護を話すには、無くては為らないDRなのです~
お会い出来た事に感謝しています。

satoko先生と、おばあちゃんの会話も素敵ですね~
一時の会話で家族は元気が出るんですよ。
どうぞ、家族の力になって下さい。

北海道旅行の時には連絡を頂きたいです。
お会いしたいです。
Posted by サンダーソニアM at 2011年08月28日 09:15
 
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